野村一晟氏のアンビグラム
- 2019/05/01
- 23:22
昨日で「平成」が終わって、改元により今日から「令和」の時代となった。
昨日も今日もテレビで平成天皇や令和天皇※の御言葉やらシンプルな儀式を、いろいろ思いながら見た。昨晩午前0時には、まるで年越しのような全国各地のお祭り騒ぎの様子が映し出されていた。不思議な光景で、見ているこちらも楽しい気分やそわそわする気分になり、また色々思うところもあった。
※「平成天皇や令和天皇」……〇〇天皇という時代を冠した天皇の呼び名を「諡(おくりな=崩御後の追号)」だから、そういうふうには呼ばず、「上皇陛下」とか「明仁(あきひと)上皇」、「今上(きんじょう)天皇」とか「徳仁(なるひと)天皇」と呼ぶべき、という〈一般常識〉があるそうだ。
→Buzzfeed Japan:上皇さまを「平成天皇」と呼ばない理由
でも私は、あえて「平成天皇」や「令和天皇」と呼ぼう。オクリナという意味合いはさておき、「平成の天皇」や「令和の天皇」というニュアンスで使うのに便利であろう、ただそれだけの理由からである。「今上天皇」などと言ったら、その発言の年月日まで考えねばならないし、名前プラス敬称(地位)で呼んだら、いつの時代の天皇なのか年表か辞書にたよる手間が出てきてしまう。(2019.5/3追記)
ところで、その「平成」から「令和」への改元を、ひとつの芸術として、あるいは書として表現した人がいると、ネットニュースで話題になっていた。

これは、と思った。やはり野村一晟氏その人の手によるものだった。
https://twitter.com/IsseiNomura
野村一晟(のむら・いっせい)氏が作る逆さ文字や文字遊びといった一連の芸術は、友人がLINEに添付してきたことがあったため、以前からちょくちょく拝見していた。
こういった遊び文字のことを、「アンビグラム(ambigram)」と呼ぶのだそうだ。




野村氏のアンビグラムには、これらのように「すごい!」と唸らされるものがたくさんある。
インスタグラムでずらずら観ていただいたほうが早いかもしれない。
野村氏のツイッターでもご覧になれる。
それで、ツイッターに、次のような作品が載っていてワワワッと思った。

「我思う故に我あり」
画家アンビグラム作家のツイッターより
@IsseiNomura
2016年4月22日
既存の認識は、疑い始めたら簡単に否定でき、完全に否定されない真実とは何か、と考えたときに「我思う、故に我あり(デカルト)」という言葉を思い出します。考える意識の存在は否定できない事実であり、それによって救われる時もあれば、窮屈に思えるときもあります。
コメントもついている。
なるほど、ちゃんとデカルトの真意まで理解しきって、その上でアンビグラムを作ったということらしい。
素晴らしい。さすがだ。
でも、「それによって救われる時もあれば、窮屈に思えるときもあります」とは、どういう意味だろう? 自身の存在の確からしさへの想いが、時と場合によって感情として揺れる、ということなのだろうか。
私は「我思う、故に我あり」から、野村氏のような感想を持ったことがないのでわからない。
存在の確からしさから救われた、ということもなかったし、それを窮屈と感じたこともない。
さてさて。
とにかく私は、デカルトの第一原理を見事アンビグラム作品に仕立てた野村氏に、一言でいうと嫉妬を覚えたのだった。
私はよく、じぶんの無能を省みないままに、他人の才能に嫉妬することがある。
それでどうするのかといえば、じぶんも同じ土俵で挑戦してみるのである!


昨2018年1月に開催された「ボートレースからつ 開設64周年記念 GI全日本王者決定戦」のポスター。
私もずっと前、友人からのLINEに添付されていたのを見た。見て、驚いた。
これは凄いと思った。
これまでのじぶんの無謀な挑戦の数々を思い出す。
ナンシー関に対抗して自分もデカルトの消しゴム版画を作ったこともあった。
http://kasainote.blog.fc2.com/blog-entry-34.html
『数学ガール』の著者に対抗して、そのツイッター記事を改変して書いたこともあった。
http://kasainote.blog.fc2.com/blog-entry-50.html
今回も、無謀と知りながら、野村氏に対抗して、私もその「アンビグラム」とやらを作ってみた。
どうぞご覧あれ……(汗)
* * *

「コギト・エルゴ・スム(我思う、ゆえに我あり)」
鏡文字で、縦書きだけど一応ラテン語で「cogito ergo sum」。

『方法序説』
「方法」を鏡文字にして「序説」とした。
私が今回作ってみた遊び文字は、デカルトにまつわる以上の2つ。
じぶんでは、こういう作業はけっこう得意なんじゃないかと気負っていた。
でもやっぱり、悔しいが……
プロフェッショナルな野村一晟氏には敵わない。
昨日も今日もテレビで平成天皇や令和天皇※の御言葉やらシンプルな儀式を、いろいろ思いながら見た。昨晩午前0時には、まるで年越しのような全国各地のお祭り騒ぎの様子が映し出されていた。不思議な光景で、見ているこちらも楽しい気分やそわそわする気分になり、また色々思うところもあった。
※「平成天皇や令和天皇」……〇〇天皇という時代を冠した天皇の呼び名を「諡(おくりな=崩御後の追号)」だから、そういうふうには呼ばず、「上皇陛下」とか「明仁(あきひと)上皇」、「今上(きんじょう)天皇」とか「徳仁(なるひと)天皇」と呼ぶべき、という〈一般常識〉があるそうだ。
→Buzzfeed Japan:上皇さまを「平成天皇」と呼ばない理由
でも私は、あえて「平成天皇」や「令和天皇」と呼ぼう。オクリナという意味合いはさておき、「平成の天皇」や「令和の天皇」というニュアンスで使うのに便利であろう、ただそれだけの理由からである。「今上天皇」などと言ったら、その発言の年月日まで考えねばならないし、名前プラス敬称(地位)で呼んだら、いつの時代の天皇なのか年表か辞書にたよる手間が出てきてしまう。(2019.5/3追記)
ところで、その「平成」から「令和」への改元を、ひとつの芸術として、あるいは書として表現した人がいると、ネットニュースで話題になっていた。

これは、と思った。やはり野村一晟氏その人の手によるものだった。
https://twitter.com/IsseiNomura
野村一晟(のむら・いっせい)氏が作る逆さ文字や文字遊びといった一連の芸術は、友人がLINEに添付してきたことがあったため、以前からちょくちょく拝見していた。
こういった遊び文字のことを、「アンビグラム(ambigram)」と呼ぶのだそうだ。




野村氏のアンビグラムには、これらのように「すごい!」と唸らされるものがたくさんある。
インスタグラムでずらずら観ていただいたほうが早いかもしれない。
野村氏のツイッターでもご覧になれる。
それで、ツイッターに、次のような作品が載っていてワワワッと思った。

「我思う故に我あり」
画家アンビグラム作家のツイッターより
@IsseiNomura
2016年4月22日
既存の認識は、疑い始めたら簡単に否定でき、完全に否定されない真実とは何か、と考えたときに「我思う、故に我あり(デカルト)」という言葉を思い出します。考える意識の存在は否定できない事実であり、それによって救われる時もあれば、窮屈に思えるときもあります。
コメントもついている。
なるほど、ちゃんとデカルトの真意まで理解しきって、その上でアンビグラムを作ったということらしい。
素晴らしい。さすがだ。
でも、「それによって救われる時もあれば、窮屈に思えるときもあります」とは、どういう意味だろう? 自身の存在の確からしさへの想いが、時と場合によって感情として揺れる、ということなのだろうか。
私は「我思う、故に我あり」から、野村氏のような感想を持ったことがないのでわからない。
存在の確からしさから救われた、ということもなかったし、それを窮屈と感じたこともない。
さてさて。
とにかく私は、デカルトの第一原理を見事アンビグラム作品に仕立てた野村氏に、一言でいうと嫉妬を覚えたのだった。
私はよく、じぶんの無能を省みないままに、他人の才能に嫉妬することがある。
それでどうするのかといえば、じぶんも同じ土俵で挑戦してみるのである!


昨2018年1月に開催された「ボートレースからつ 開設64周年記念 GI全日本王者決定戦」のポスター。
私もずっと前、友人からのLINEに添付されていたのを見た。見て、驚いた。
これは凄いと思った。
これまでのじぶんの無謀な挑戦の数々を思い出す。
ナンシー関に対抗して自分もデカルトの消しゴム版画を作ったこともあった。
http://kasainote.blog.fc2.com/blog-entry-34.html
『数学ガール』の著者に対抗して、そのツイッター記事を改変して書いたこともあった。
http://kasainote.blog.fc2.com/blog-entry-50.html
今回も、無謀と知りながら、野村氏に対抗して、私もその「アンビグラム」とやらを作ってみた。
どうぞご覧あれ……(汗)
* * *

「コギト・エルゴ・スム(我思う、ゆえに我あり)」
鏡文字で、縦書きだけど一応ラテン語で「cogito ergo sum」。

『方法序説』
「方法」を鏡文字にして「序説」とした。
私が今回作ってみた遊び文字は、デカルトにまつわる以上の2つ。
じぶんでは、こういう作業はけっこう得意なんじゃないかと気負っていた。
でもやっぱり、悔しいが……
プロフェッショナルな野村一晟氏には敵わない。
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